2019(令和元)年度 事業計画
基本方針
(1)「この子らを世の光に」する運動を推進しよう
(2)本人と家族の人権を確立しよう
(3)地域で当たり前に暮らせる生活環境を創りだそう
はじめに
5月1日より元号が「令和」になりました。「令和」には、「人々が美しく心寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味がこめられているそうです。新しい時代が、多様な文化と価値観を認め合う、地域共生社会の実現に向けて更なる一歩として推進されることを期待したいと思います。
わが国では世界で最も早いスピードで少子高齢化が進んでいます。国の基本方針は、幼児教育の無償化、教育システム(AI戦略)の改革、全世代型社会保障への転換、働き方改革、障害者雇用促進法の改正等です。一億総活躍の時代へと変革は続きます。旧優生保護法下の強制不妊手術を受けた障害者らへの救済法案が議員立法により成立し施行されました。また、福祉・介護人材の処遇改善や消費税増税に伴う報酬改定が行われる予定です。
全国手をつなぐ育成会連合会の取り組み
結成6年目を迎えました「全国手をつなぐ育成会連合会」は、津久井やまゆり園事件以後、福祉理念の普及に努めています。命を大切にする医療や支援が社会のシステムとして機能し、知的・発達障がいがある人がよりよく生きることを支え、一人ひとりが人生の主人公を実感できるしくみづくりを目指して活動しています。具体的な取り組みとしては、
・大規模災害への備え
・地域育成会の活性化の研修等の助成
・組織改善に向けて、疑似体験チームの育成やIT政策の育成
・障害者理解を全国に広めるための「啓発キャラバン隊」づくり
・社会資源開発の取り組み「地域資源開発協働推進ハンドブック」の活用
・障害者の文化芸術活動の推進
・専門委員の活動・ブロック大会・全国大会の開催 などです。
奈良県の情勢
奈良県は、障害者施策として「障害のある人が暮らしやすいと感じることができる奈良県」を目指し、障害理解啓発活動の「まほろばあいサポート運動」の啓発用DVDを福祉関係団体の協力により作成しました。「まほろばあいサポート運動」のメッセンジャー研修も改めて行われます。
今年度も9月から11月30日まで、奈良県と市町村協働による「奈良県大芸術祭」と「奈良県障害者大芸術祭」が一体開催されます。障害福祉施策は、次期の奈良県障害者計画への見直しが行われます。
奈良県手をつなぐ育成会の活動方針
◎次世代の育成・会員増・タイムリーな情報提供を目指して
魅力ある育成会づくりをしよう
・財政検討会の設置
奈良県手をつなぐ育成会は、知的・発達障害のある本人とその家族の幸せを願う権利擁護団体です。知的・発達障害のある本人たちが、社会の一員として親なき後も支援を受けながら「自立」し地域で安心して豊かに暮らすための地域づくりを目指します。しかしながら、当会には現在、財政問題・次世代の育成・市町村の運営力の格差・情報提供の不十分さといった組織課題があります。特に事業運営の基盤となる財政問題(会員の減少・収益事業収入の減少)は運営上の重大な課題です。そこで、今年度は財政検討会の設置を行います。
・「次世代育成」と「育成会活動の周知」のために
2018年度は当会を紹介するパンフレットを作成しました。市町村育成会の協力のもと、関係機関に配布し、育成会周知活動を行います。
・子育て世代には
これまでのアンケートの意向ニーズを踏まえ、子育て研修や交流会を実施します。
・地域生活支援拠点等の整備の促進
2018年度より取り組んでいる「地域生活支援拠点等の整備の促進」をテーマに、地域協議会の機能強化や障害福祉サービスの地域格差の是正に向けて、全国手をつなぐ育成会連合会の政策センター作成の「地域資源開発協働推進ハンドブック」をもとに推進していきたいと思います。
・医療問題について
医療的問題については、在宅での医療的ケアの必要な人への支援について引き続き行政に働きかけます。
・障害理解啓発
障害理解啓発に向けては、奈良県育成会の「啓発キャラバン隊」づくりへの体制整備(組織化)を行います。
・広報活動の見直し
広報の在り方を検討します。ホームページはタイムリーな情報提供に努め、サンメイト美術館の作品募集・障害者110番事業について、掲載します。
以上の活動方針をもとに、会員が「育成会があって良かった」と思える魅力ある育成会づくりを会員の皆様とともに考えます。
具体的には、以下の項目について事業を推進します。
○「第6回全国手をつなぐ育成会連合会全国大会 熊本大会」への参加
○「第58回近畿知的障がい者福祉大会」への参加
○「第23回近畿手をつなぐ育成会連絡協議会リーダー養成研修会」への参加
○全国手をつなぐ育成会連合会からの「市町村の社会資源の調査」協力
○奈良県障害者計画への参画
○地域の相談支援体制の整備と地域生活支援拠点等整備の促進
○「第49回奈良県手をつなぐ育成会研究大会」の開催
○強度行動障害がある人の支援の充実
○高齢障害者と医療的ケアのある人への支援の充実
○意思決定支援と成年後見制度の利用促進への動向把握
○総合企画会の運営
○財政検討会の設置と運営
○医療検討会の運営
○子育て支援事業の推進
○本人活動の推進と体制の整備
○音楽療法の実施
○サンメイト美術館への応募の推進
○ホームページの拡充と広報の在り方の検討
○障害理解啓発活動の推進
・「まほろばあいサポート運動」のメッセンジャーの育成
・『「知ってほしいな!」わたしたちのこと』のリーフレットの普及啓発
・奈良県育成会の啓発キャラバン隊の整備
○要望活動(国・奈良県)
○IT化について理解を深める
○障害者スポーツの振興
○各委員会活動を目標に沿って主体的に行います。
ここに、以下の通り2019年度の事業計画を提案します。
2019(令和元)年度 事業計画と研修予定
開催日 |
内容 | 開催場所 |
2019年 | ||
4月18日 |
奈良県行政説明会 (特別支援教育・障害福祉) |
奈良県社会福祉総合センター |
6月 3日 |
第23回近畿手をつなぐ育成会連絡協議会リーダー養成研修会 | 尼崎市商工会議所 |
6月 7日 |
第32回奈良県手をつなぐ育成会総会 講演「令和元年これからの育成会」 |
奈良県社会福祉総合センター |
6月 25日 |
子育て中のお母さんのための研修会 「元気ではたらく大人になるために」 |
奈良県社会福祉総合センター |
6月25日 |
全国手をつなぐ育成会連合会 総会 | 東京 |
7月10日 9月11日 11月13日 |
HAPPY*RⅠNG
(子育て中のお母さんのための懇談会) |
奈良県心身障害者福祉センター |
9月 6日 |
仔鹿園との交流会 | 奈良仔鹿園 |
9月 |
知的障害者相談員研修会 まほろばあいサポート研修 |
奈良県社会福祉総合センター |
10月12日 |
音楽療法 | 奈良県心身障害者福祉センター |
11月17日 |
第58回近畿知的障がい者福祉大会 | 神戸市 |
11月23日 ~24日 |
第6回全国手をつなぐ育成会連合会 全国大会 熊本大会 |
熊本城ホール
|
日程未定 |
第49回奈良県手をつなぐ育成会研究大会 | 奈良県社会福祉総合センター
|
2020年 | ||
1月12日 | 第41回「新成人のつどい」 | 奈良県社会福祉総合センター |
2月 |
権利擁護研修会 地域生活支援拠点について |
奈良県社会福祉総合センター |
○委員会 行動目標
各委員会における2019(令和元)年度の事業詳細については、「委員会の実績報告・目標設定」のページを参照してください。
○社会参加促進事業
① 本人の会「サンメイト」の育成
② 第19回奈良県障害者スポーツ大会参加
③ 全国第19回障害者スポーツ大会(茨城大会)参加
④ 第41回新成人のつどいの開催
○社会啓発事業
①「この子らを世の光に」運動
② 障害者週間のとりくみ
・社会参加推進センターによる障害理解啓発に係るティシュ配り
・リーフレット『「知ってほしいな!」わたしたちのこと』発行・配布
③ まほろばあいサポート運動の推進
④ 全国手をつなぐ育成会連合会機関誌「手をつなぐ」の購読の推進
⑤ 「奈良県手をつなぐ親たち」広報紙の発行・配布
⑥ 「本人の会・全員集合」広報紙の発行・配布
○障害者権利擁護事業
① 成年後見制度の利用促進
② 意思決定支援の推進
○奈良県受託事業
- 奈良県障害者110番事業委託事業
- 奈良県知的障害者本人活動支援事業
- 奈良県知的障害者相談員強化事業
関係機関との連携
- 社会福祉法人奈良県手をつなぐ育成会
- 奈良県障害者スポーツ協会
- 奈良県知的障害者施設協会
- 奈良県障害者福祉連合協議会
- 奈良県特別支援教育関係機関
- 奈良県社会参加推進センター
- 奈良障害フォーラム(NDF)
- 奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」
- 奈良県自立支援協議会