2020年度事業計画

2020(令和2)年度 事業計画

印刷用PDF

基本方針

(1)「この子らを世の光に」する運動を推進しよう

(2)本人と家族の人権を確立しよう

(3)地域で当たり前に暮らせる生活環境を創りだそう

 

はじめに

国では、多様な文化と価値観を認め合い、地域共生社会の実現に向けた包括的支援と多様な参加と協働を掲げ検討が行われています。

一方、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、4月7日には、7都府県に緊急事態宣言が発出され、4月17日には、全国に拡大しました。新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息を願うばかりです。イベント・事業が自粛され、経済の冷え込みが予想される中、年度末には障害福祉サービス報酬改定の見直しとなります。

一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会の取り組み

結成7年目を迎えました「全国手をつなぐ育成会連合会」は、4月1日より法人格を取得し、「一般社団法人 全国手をつなぐ育成会連合会」となりました。新たに、又村あおい氏を常務理事兼事務局長に迎え執行部体制も強化されました。

全育連事業の一環として団体保険「手をつなぐがん保険」「手をつなぐ暮らしのおたすけプラン」も始まりました。

津久井やまゆり園事件以後、福祉理念の普及に努めています。命を大切にする医療や支援が社会のシステムとして機能し、知的・発達障がいがある人がよりよく生きることを支え、一人ひとりが人生の主人公だと実感できるしくみづくりを目指して活動しています。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、12月末までの大会や研修会は中止になりました。

 

奈良県の情勢

奈良県は、障害者施策として「障害のある人一人ひとりの思いを実現できる奈良県」を目指し、「新奈良県障害者計画」が4月から始まりました。

奈良県立登美学園と奈良県立筒井寮が統合され、福祉型障害児入所施設「奈良県立藤の木学園」になりました。障がいのある子供たちの育ちを支えるための拠点となります。

 

奈良県手をつなぐ育成会の活動方針

◎次世代の育成・会員増・タイムリーな情報提供と、 親なき後を見据え、地域で安心して暮らせるよう、育成会の存在意義を確認し魅力ある育成会づくりをしよう

・「次世代育成」と「育成会活動の周知」のために
育成会の歩みを紹介するプロ―モーションビデオや、パンフレットを用いて育成会活動の意義を広く伝えていきます。
当会紹介パンフレットを関係機関(特別支援学校等)に配布し、啓発活動と共に育成会の周知活動を行います。

 

・障害理解啓発活動
障害理解啓発に向けては、まほろばあいサポート運動に加え、障害の 社会モデル化を普及させる取り組みとして、奈良県手をつなぐ育成会の「啓発キャラバン隊」づくりへの体制整備(組織化)を行い実践します。
キャラバン隊活動などで、会員各自が理解を深め、合理的配慮のある共生社会の実現に向け発信できる力をつけていきます。

 

・組織課題の解決にむけて
財政問題・次世代の育成・市町村の運営力の格差・情報提供の不十分さといった組織課題があります。特に事業運営の基盤となる財政問題(会員の減少・事業収入の減少等)は運営上の重大な課題です。そこで、昨年の財政問題アンケ―ト結果を整理し、会員にご理解いただきながら解決に向けての運営を行います。

 

・子育て世代には
これまでのアンケートの意向ニーズを踏まえ、子育て研修や交流会を実施します。同じ悩みを持つ親としての共感・ピアサポートの必要性を実感していただくために「HAPPY*RING」の開催をおこないます。

 

・地域生活支援拠点等の整備の促進
2020年度末までを目途に、地域に1か所の設置を目指す「地域生活支援拠点等の整備の促進」をテーマに、地域自立支援協議会の機能強化や障害福祉サービスの地域格差の是正に向けて、「全国手をつなぐ育成会連合会政策センター」作成の「地域資源開発協働推進ハンドブック」をもとに推進していきたいと思います。

 

・親と子の高齢化について
障害者の高齢化・重度化の課題や親なき後を見据え、居住支援や成年後見制度などについての研修を行います。

 

・医療問題について
医療問題については、知的障害のある人の医療課題を整理して、引き続き行政にはたらきかけます。

 

・広報活動の推進
広報紙「奈良県手をつなぐ親たち」は年1回の発行とし、新たに会員向けに瓦版「げんき」を年数回発行します。内容は、「仲間のつながり」を感じられるものとし、会員投稿の推進や地域情報の収集に努めます。また、タイムリーな情報提供を目指しホームページの充実を進め発信力強化に努めます。

 

以上の活動方針をもとに、「育成会があって良かった」と思える魅力のある会となるように会員の皆様とともに活動したいと思います。

具体的には、以下の項目について事業を推進します。

 

○奈良県事業所協議会「市町村の社会資源の調査」の実施

○地域の相談支援体制の整備と地域生活支援拠点等整備の促進

○「第50回奈良県手をつなぐ育成会研究大会」の開催

○強度行動障害がある人の支援の充実

○高齢障害者と医療的ケアを必要とする人への支援の充実

○意思決定支援と成年後見制度の利用促進への動向把握

○総合企画会の運営

○財政検討会の設置と運営

○医療検討会の運営

○子育て支援事業の推進

○本人活動の推進と体制の整備

○音楽療法の実施

○サンメイト美術館への応募の推進

○ホームページの拡充と広報紙「奈良県手をつなぐ親たち」・瓦版「げんき」の発行

○障害理解啓発活動の推進

・「まほろばあいサポート運動」のメッセンジャーの育成

・「『知ってほしいな!』わたしたちのこと」のリーフレットの普及啓発

・奈良県育成会の啓発キャラバン隊の実践

○要望活動(国・奈良県)

○IT化について理解を深める

○障害者スポーツの振興

○各委員会活動を目標に沿って主体的に行います。

 

最後に新型コロナウイルス感染症の拡大により事業の自粛を余儀なくされる状況下ですが、この機会を将来に向けて,組織の存在意義を確認し新たな取り組みのへの基盤づくりとして進めたいと思います。

 

ここに、以下の通り2020年度の事業計画を提案します。

   2020(令和2)年度 事業計画と研修予定

開催日 内容 開催場所
2020年
 4月 奈良県行政説明会(特別支援教育・障害福祉) 奈良県社会福祉総合センター→延期
 6月  5日 第33回奈良県手をつなぐ育成会総会 奈良県社会福祉総合センター
 6月 26日 子育て中のお母さんのための研修会
「病気や障がいのある子どものきょうだいのきもち」
奈良県社会福祉総合センター→延期
  6月 30日 全国手をつなぐ育成会連合会 総会 東京
 9月

11月

HAPPY*RⅠNG
(子育て中のお母さんのための懇談会)
奈良県心身障害者福祉センター
及び県内支部
 9月  8日 第24回近畿手をつなぐ育成会連絡協議会リーダー養成研修会 滋賀県草津市→中止
 9月 仔鹿園にて講演(子育て体験発表) 奈良仔鹿園
 10月 知的障害者相談員研修会 奈良県社会福祉総合センター
 10月

3~4日

第7回全国手をつなぐ育成会連合会全国大会愛媛大会 愛媛県県民文化会館→中止
 11月 19日 第50回奈良県手をつなぐ育成会

研究大会

奈良県社会福祉総合センター

 

 11月 21日 第59回近畿知的障がい者福祉大会
「巨大地震に備える~知的障害のある人の命を守る~」
尼崎市総合文化センター→中止
2021年
 1月10日 第42回「新成人のつどい」 奈良県社会福祉総合センター
 1月 仔鹿園との交流会 奈良仔鹿園
 1月 音楽療法ミュージックケア
 2月 権利擁護研修会 奈良県社会福祉総合センター

*諸般の事情で企画や日程を変更する可能性もあります。

 

○委員会 行動目標

各委員会における2020(令和2)年度の事業詳細については、「委員会の実績報告・目標設定」のページを参照してください。

○社会参加促進事業

① 本人の会「サンメイト」の育成

② 第20回奈良県障害者スポーツ大会参加

③ 全国第20回障害者スポーツ大会(かごしま大会)参加

④ 第42回新成人のつどいの開催

○社会啓発事業

①「この子らを世の光に」運動
② 障害者週間のとりくみ
・社会参加推進センターによる障害理解啓発に係るティシュ配り
・リーフレット「『知ってほしいな!』わたしたちのこと」発行・配布
③ まほろばあいサポート運動の推進
④ 全国手をつなぐ育成会連合会機関誌「手をつなぐ」の購読の推進
⑤ 「奈良県手をつなぐ親たち」広報紙、瓦版「げんき」の発行・配布
⑥ ホームページの拡充
⑦ 「本人の会・全員集合」広報紙の発行・配布

○障害者権利擁護事業

① 成年後見制度の利用促進
② 意思決定支援の推進

○奈良県受託事業

  • 奈良県障害者110番事業委託事業
  • 奈良県知的障害者本人活動支援事業
  • 奈良県知的障害者相談員強化事業

 

関係機関との連携

  • 社会福祉法人奈良県手をつなぐ育成会
  • 奈良県障害者スポーツ協会
  • 奈良県知的障害者施設協会
  • 奈良県障害者福祉連合協議会
  • 奈良県特別支援教育関係機関
  • 奈良県社会参加推進センター
  • 奈良障害フォーラム(NDF)
  • 奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」
  • 奈良県自立支援協議会