2021年(令和3年)度 事業計画
基本方針
(1)「この子らを世の光に」する運動を推進しよう
(2)本人と家族の人権を確立しよう
(3)地域で当たり前に暮らせる生活環境を創りだそう
はじめに
国では、多様な文化と価値観を認め合い、地域共生社会の実現に向けた包括的支援と多様な参加と協働を掲げ検討が行われています。
3年毎に見直される障害福祉サービスの報酬改定は、+0.56%となりました。
改定内容は、障害の重度化・高齢化を踏まえた地域移行・地域生活支援、相談支援の質の向上、効果的な就労支援、医療的ケア児への支援などの障害児支援の推進、感染症等への対応力の強化等です。
奈良県においては、4月11日~12日に東京2020オリンピック・パラリンピックの聖火リレーが行われました。
新型コロナウイルス感染症は、感染力の高い変異株が広がる中、知的障害のある人も新型コロナワクチン接種の優先順位枠に入りました。
一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会の事業計画
「ウィズコロナ」の時代にあっても育成会活動が途切れることなく展開されるように以下の事業等について取り組みます。
・全国大会・代替的式典(ライブ配信)
・令和7年(2025年)を見据えた組織のあり方検討会の設置
・大規模災害への備え
・福祉理念の普及事業
・地域資源開発の取組み
・国の審議会や主催する研修会等への積極的な参画・日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバルの実施
奈良県の情勢
・障害者施策として「障害のある人一人ひとりの思いを実現できる奈良県」を目指した「新奈良県障害者計画」が2年目を迎えます。
・奈良県重症心身障害児等の地域生活の支援に関する条例が4月1日から施行しました。
・奈良県心身障害者歯科衛生診療所では、歯科診療に対して不安や緊張、恐怖心が強い患者さんのために4月から静脈内鎮静法による治療法を導入しました。歯科診療日も増えました。
・「第21回奈良県障害者スポーツ大会」は式典を取りやめ、無観客で行なわれます。
・「奈良県みんなで楽しむ大芸術祭」は、9月1日から11月30日まで開催されます。「まほろばあいのわコンサート」は、11月27日(土)に開催予定です。
奈良県手をつなぐ育成会の活動方針
◎次世代の育成・会員増・タイムリーな情報提供を目指して
育成会の存在意義を確認し魅力ある育成会づくりをしよう
・「次世代育成」と「育成会活動の周知」のために
育成会の歩みを紹介するプロモーションビデオやパンフレットを用いて、育成会活動の意義を広く伝えていきます。
プロモーションビデオを特別支援学校等に配布し、啓発活動と共に育成会の周知活動を行います。
・障害理解啓発活動
障害の社会モデル化を普及させる取り組みとして、知的発達障害の疑似体験を行う啓発キャラバン隊「なら ほんわか♡はーと」の育成に努め、まほろばあいサポート運動に協力し、地域啓発にでかけ、合理的配慮のある共生社会の実現に向けて発信できる力をつけていきます。
・組織課題の解決にむけて
財政問題・次世代の育成・市町村の運営力の格差・情報提供の不十分さといった組織課題があります。特に事業運営の基盤となる財政問題(会員の減少・事業収入の減少)は運営上の重大な課題です。今年度は、総合企画の諮問機関として財政検討会を立ち上げます。また、事務職を雇用せずに理事等の協力を得て事務局運営を行います。そして、事業所との連携について規定を作成し事業所との協働を図ります。
・子育て世代には
これまでのアンケートの意向やニーズを踏まえ、子育て研修や交流会を実施します。同じ悩みを持つ親としての共感・ピアサポートの良さを実感していただくために懇談会「HAPPY*RING」をリモート化も視野にいれて柔軟に行ないます。
・地域生活支援拠点等の整備の促進
全国手をつなぐ育成会連合会政策センター作成の「地域資源開発協働推進ハンドブック」をもとに地域生活支援拠点等の整備を促進します(地域自立支援協議会の機能強化や障害福祉サービスの地域格差の是正を目指します)。
・親と子の高齢化について
障害者の高齢化・重度化の課題や親なき後を見据え、居住支援や成年後見制度などについての研修を行います。
・医療問題について
医療的ケアの必要な人への支援について引き続き行政や県議会等に働きかけます。
・広報活動の推進
広報紙「奈良県手をつなぐ親たち」は、活動報告書として年1回発行。 会員向け瓦版「げんき」を年3回程度発行とし、「仲間のつながり」を感じられる会員投稿の推進や地域情報の収集に努めます。
ホームページの充実を進めタイムリーな情報提供と発信力の強化に努めます。
以上の活動方針をもとに、「育成会があって良かった」と思える魅力のある会となるように会員の皆様とともに活動したいと思います。
具体的には、以下の項目について事業を推進します。
○第61回近畿知的障がい者福祉大会 奈良大会(令和4年度)実行委員会の設置と運営
○小規模の研修や市町村レベルの研修の推進
○奈良県事業所協議会の役割の確認と連携
○地域の相談支援体制の整備と地域生活支援拠点等整備の促進
○「第50回奈良県手をつなぐ育成会研究大会」の開催
○強度行動障害がある人の支援の充実
○高齢障害者と医療的ケアを必要とする人への支援の充実
○意思決定支援と成年後見制度の利用促進への動向把握
○総合企画会の運営
○財政検討会の設置と運営
○医療検討会の運営
○本人活動の推進と体制の整備
○音楽療法の実施
○サンメイト美術館への応募の推進
○ホームページの拡充
○広報紙「奈良県手をつなぐ親たち」と瓦版「げんき」の発行
○障害理解啓発活動の推進
・「まほろばあいサポート運動」のメッセンジャーの育成
・リーフレット『「知ってほしいな!」わたしたちのこと』の普及啓発
・奈良県育成会の啓発キャラバン隊の実践
○要望活動(国・奈良県)
○IT化について理解を深め、リモート会議導入を検討する
○障害者スポーツの振興
○各委員会活動を目標に沿って主体的に行います。
新型コロナウイルス感染症の変異株の感染拡大による第4波への不安がよぎる状況ですが、この機会に組織の存在意義を確認し、将来に向けてコロナ禍でも活動できるオンラインの研修など、新たな取り組みへの基盤づくりを進めたいと思います。
ここに、以下の通り2021年度の事業計画を提案します。
2021年(令和3年)度 事業計画と研修予定
開催日 | 内容 | 開催場所 |
2021年 | ||
6月 4日 | 第34回奈良県手をつなぐ育成会総会 | 奈良県社会福祉総合センター |
6月 30日 | 全国手をつなぐ育成会連合会 総会 | オンライン開催(書面総会) |
7月 13日 | まほろばあいサポート運動
啓発キャラバン隊「なら ほんわか♡はーと」のワークショップ |
奈良県文化会館 |
9月 | 子育て中のお母さんのための研修会 | 奈良県社会福祉総合センター |
9月 | 全国手をつなぐ育成会連合会主催
啓発キャラバン隊研修 |
オンライン開催/DVD配送 |
9月 26日 | 第60回近畿知的障がい者福祉大会 | 東大阪市文化創造館 |
10月 8日 | 第24回近畿手をつなぐ育成会連絡協議会リーダー養成研修会 | 滋賀県草津市 |
10月 | 全国手をつなぐ育成会連合会主催
第11回権利擁護セミナー |
札幌市 |
11月 | 第50回奈良県手をつなぐ育成会研究大会 | 奈良県社会福祉総合センター |
11月 | 全国手をつなぐ育成会連合会主催
全国大会代替式典 |
オンライン配信 |
2022年 | ||
1月 9日 | 第43回「新成人のつどい」 | 奈良県社会福祉総合センター |
2月 | 全国手をつなぐ育成会連合会主催
第12回権利擁護セミナー |
埼玉県 |
2月 | 奈良県 権利擁護研修会
|
奈良県社会福祉総合センター |
3月上旬 | 全国手をつなぐ育成会連合会主催
育成会フォーラム |
YouTube配信 |
*諸般の事情で日程変更する可能性もあります。
○委員会 行動目標
各委員会における2021年(令和3年)度の事業詳細については、「委員会の実績報告・目標設定」のページを参照してください。
○社会参加促進事業
① 本人の会「サンメイト」の育成
② 第21回奈良県障害者スポーツ大会参加
③ 全国第21回障害者スポーツ大会(三重県大会)参加
④ 第43回新成人のつどいの開催
○社会啓発事業
①「この子らを世の光に」運動
② 障害者週間のとりくみ
・社会参加推進センターによる障害理解啓発に係るティシュ配り
・リーフレット『「知ってほしいな!」わたしたちのこと』発行・配布
③ まほろばあいサポート運動の推進
④ 全国手をつなぐ育成会連合会機関誌「手をつなぐ」の購読の推進
⑤ 「奈良県手をつなぐ親たち」広報紙の発行・配布
⑥ 「本人の会全員集合」広報紙の発行・配布
○障害者権利擁護事業
① 成年後見制度の利用促進
② 意思決定支援の推進
○奈良県受託事業
- 奈良県障害者110番事業委託事業
- 奈良県知的障害者本人活動支援事業
- 奈良県知的障害者相談員強化事業
関係機関との連携
- 社会福祉法人奈良県手をつなぐ育成会
- 奈良県障害者スポーツ協会
- 奈良県知的障害者施設協会
- 奈良県障害者福祉連合協議会
- 奈良県特別支援教育関係機関
- 奈良県社会参加推進センター
- 奈良障害フォーラム(NDF)
- 奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」
- 奈良県自立支援協議会